6-1, 戦略的に成果を導き出す経営の実現

環境適応には2つのアプローチがあります。一つは不確実性の高まりに対し、自社の立ち位置を明確に示すことです。もう一つは、刻々と変化する環境や予想外の影響に際し、リアルタイムに対応することです。

これらを駆使してはじめて、現在の顕在的な利益と将来の潜在的な利益を手中に収め、持続的成長が達せられます。採るべき戦略を見定め、期待成果である経営目標、特に財務的経営目標を達成していかなくてはなりません。

これが図表6・1にある、ストラテジック・パフォーマンス・マネジメント(SPeM)「戦略的に成果を導き出す経営の実現」です。ここでは成果以上に先行的に業績をリードしていく考え方が中心になります。業績や成果、目標に関しては達成過程、プロセスを管理することが求められます。

このプロセスでは2つの視点、先行的な管理と、結果に結びつく行動に焦点をおく必要があります。先行管理と行動管理ができてはじめて業績や成果が「管理されている状態」と見なされます。管理されている状態こそが戦略的マネジメントの実践状態と評価できます。

管理されている状態を実現するには、プロセスから採るべき行動を明らかし、それが的確に遂行されているかどうか、また、行動の選択が適切かどうかを判別していくことになります。 期待する「成果」、採るべき「戦略」、戦略に基づく「行動」を一致させて、プロセスの一貫性を確立すること、これが戦略的に成果を導き出す経営の基本です。

si6_1

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です