7-2, 戦略リテラシー

前述の2つのリテラシーに共通するのは、戦略的な発想および態度です。図表7・2の三角形の左斜辺は戦略策定を、右斜辺は戦略実行を表します。その源泉であり基盤となるのが、底辺に位置付けられた戦略マインドです。

この三位一体の能力が戦略リテラシーであり、その発揮にはインテリジェンスリテラシーも不可欠です。正三角形において、戦略マインドの間口が全体の大きさを決定づけます。ゆえに戦略マインドを確保しない限り、環境に即応して戦略を創造し、実行していくことはできません。

近年、戦略の認知が進んできたとはいえ、いまだ十分なレベルとはいえません。原因は、単なる知識やスキルとして導入できるとの浅慮からくるものかもしれま せん。ポイントはいかに発想し、行動するかであって、単なる知識の集積とは異なります。実践を通じて気づき、学び、発見していく姿勢が問われています。

戦略マインドを持ち、戦略を策定する能力と、実行する能力から成果までつなげていく、ガイド役として戦略リテラシーが求められています。乱気流下では戦略 的意思決定の仕方、プロセスも意識的に変えて行かなければなりません。ここでいう3つのアプローチは、まさにこれに焦点を当てています。戦略リテラシーは 個人だけでなく組織体にも問われているのです。

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