戦略リーダーシップ:組織適応能力

先に乱気流環境がもつ根本的な変化の視点から、新たな時代に即応するリーダーシップのあり方とその発揮が求めらていることの重要性を明らかにした。
これらリーダーシップのあり方は、何よりも先ず自社の戦略的な環境適応のあり方についてリーダーシップを発揮しなければならない。これは環境適応能力としての戦略リーダーシップもあり方である。
このリーダーシップ能力は、自らが戦略を創造し策定していくリーダーシップ・プロセスでもある言える。これは戦略リーダーシップにおける戦略創造プロセスであるといえる。
次に、新たな時代に即応するリーダーシップのあり方においての重要な視点は、環境適応においてこの戦略創造プロセスを通じて明らかにした戦略を実現していくという戦略実行の視点である。
その戦略実行の主体者は組織そのものであり、その組織の戦略実行能力が次に戦略リーダーシップとして問われることになる。このリーダーシップ能力は、自らが策定した戦略を戦略実行していくリーダーシップ・プロセスである。これは戦略リーダーシップにおける戦略実行プロセスでもある。
この戦略の実行において、組織とその構成メンバーに対する働きかけるリーダーシップのあり方が重要な意味を持ってくる。この戦略実行リーダーシップのあり方とその発揮のいかんによって戦略の実践が決定づけられてくることになる。
この戦略実行プロセスにおいて、部分的にこれまでのリーダーシップ論の6つの潮流でのリーダーシップ研究の成果が大きく影響してくることに成る。
しかし、これまでと基本的に異なる視点は、環境適応能力とその組織適応能力としてのリーダーシップのあり方とその発揮についてである。そして、組織適応能力としての戦略実行とその戦略実行能力に焦点が当てられる。
これは、戦略プロセスと組織プロセスの相互関係性を意味しているのである。そして、このことは戦略と組織においての適合関係を創り出すことを示唆している。