決断フレーム

人間なのだから、いつもそれなりに決断を迫られていますし、好むと好まざるとにかかわらず、相応の意思決定をしてきているはずです。しかし、それをほんとうに妥当だったか検証するとなると、急に心もとなくなるのも人情です。それくらい決断とは簡単なようで難しいものです。

ここでは、決断をどう精緻しかしていくかにとって必要と思われる視座をいくつか提示しています。あくまで典型的な観点であって、これがすべてというわけではありません。しかし、最低限、こうした観点を加えることで、自己の決断を客体化、立体視することができるはずです。また、決断を決断で終わらせず、それと連動する行動に紐づけることで、決断の質を高めていければ、少なくともモアベターな成果を積み上げていくことができるでしょう。

意思決定は正解を一義に定めるものではありません。ある種ランダムウォークのような部分もあり、適宜修正しながら積み重ねていくものです。この瞬間に妥当する完璧な決断を求めても意味がないのです。環境との応答の中で、状況が随時変わっていく、それに的確に反応していくという長期プロセスですから、一時のベストよりも、トータルでのモアベターが正解と言えば正解でしょう。その意味において、動的な決断プロセスを構成する観点を示しています。端的には柔軟性といってもいいかもしれません。