コンセプトに必要なものは何か。それは「見通し」のよさに尽きるだろう。趣旨が明快であること、論旨が直截的であること、そして具象化による可視性の高さが条件となる。いわば「太く短く」ということだ。
最も避けるべきは、あれもこれもと欲張ることで総花的になり、あいまいさに主旨が埋もれてしまうことだ。
これを本質などと言えば、聞こえはいいが、一歩間違えると絶対的な位置づけは盲目を招く。ゆえにコンセプトたるものは、できあがったものではなく、つくりこんでいくものとの認識が妥当だろう。出発点ではアウトラインを示し、想起させるだけでいい。その中空のものに中身を詰め込んでいくのがプロセスだ。
さらに言えば、そのプロセス次第で、初期設定のアウトラインはある程度の揺らぎを吸収できるくらいの緩さが望ましい。それがむしろ乱れではなく成長のあかしなのだ。
コンセプトの由来は、ラテン語の「con(しっかりと)+capere(つかまえる)」なのだそうです。 いうまでもなくコンセプトは考える行為の肝であり、料理にたとえるなら調理にあたります。
情報源: アイデアは天才でなくても生み出せる。考えるための基本フレーム「リボン思考」とは? | ライフハッカー[日本版]
More from my site
良いもの=売れるなんて単純なものではない 良いものさえ作れば売れるとはよく耳にする言い回しではあるものの、それはほんとうか。
もちろん、単一指標に近い(ほかの基準がない)時代にあっては、必然的に良ければ売れるというわかりやすい図式があったかもしれない。しかし、それこそ「良さ」が千差万別に認識される時代にあっては、良いもの自体を定義することすら難しい。
また、皆がそれなりに良いものを目指していれば、その良さ […]
乱気流環境水準の診断 ここで、従来からの経営戦略と戦略経営が捉えようとしている世界が少し異なっていることが理解できると思います。
戦略経営は環境と戦略と組織の並列関係を持ったダイナミックな適合を不断の創造していくことにあります。
その前提となる環境は乱気流環境の変容です。H.I.アンゾフは乱気流環境の環境変化とその特徴を5つの水準に位置づけて説明をしています。これは「乱気流水準」を呼ばれま […]
どんなに大企業であろうと経営危機に陥る 日本を代表する「東芝」の経営危機、まさに時代の変化の本質についていけなかった象徴といっていい。どんなに大企業であろうと経営危機に陥る。逆に大企業であるため自己変革的に適応できないのかもしれない。
ここ一連の東芝においての不適切会計や海外の原子力事業で巨額損失を発生させてしまい、上場廃止にまで追い込まれような状況にあることは周知のことです。
こうした東芝のケースを見るまでも […]